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えきから でたら くうきが 変わった
たてに しずかな しらない 世界
おおきな 渓谷の中に ぽつんと ある
ひなびた こばこの なかの ちいさな えき
まえから おおきな やまが せまってます
うしろには ふかい たにが まってます
おおきな たにへは いっぽんの 道
空のほうから くるまが ぽつりぽつりと
ふってくるのが 流れ星 の よう
むかえに きてくれる くるまは
つぎは いったい いつだろう ・・・
かべに はってある ちいさな チャイ色の
すすけた 時間表 ながめてみる
あと 40ふん
ベンチにすわって 空を みる
あ 。 っと そのとき 思ったの。
行き先知らず の バスなんだ 。
それは わたしが しらないだけで
わたしの しらない場所へ いく だけで
心配ないよ と
やさしい ひとが 教えてくれる
行き先は 知らなくても
バスの うんてんしゅさん おしえてくれる
って
わたしは ベンチで ねむりだす
しずかな 渓谷に 時々 鳥が 舞い降りる
だれかが やさしく ふれてきた
どこへ いくの と やさしい ことば
はなしを している うちに 気がついた
そのバス 帰りは 戻ってこない
山を 越えて 深い谷に 降りたら
バスは 消えて 明日の 朝まで 誰も こない ん だって
それでも わたしは のってみたい
なんだか きになる その場所 行ってみたい
くるまで 行ったら その場所は
時間で言ったら 50分
わたしが 歩いて帰ったら どれくらいで
戻れるの ?
2時間くらい ・・・ と こたえてくれた
その一言で わたしは 充分
向かえにきた 昭和のバスに 乗りこんで
見送る ひとに 手を ふった
ぐんぐん ぐんぐん 山 のぼり
次第に 眼下に 小さな 駅
次第に 視界は 山が 増え
山の むこうの また むこう
たくさんの おおきな やまばかり
視界の中に あふれだす
途中 途中に 霧あふれ
これは、とんでもない場所に きてしまった と
あおざめた
それでも 高度を 揚げていく
やめて やめて と こまった わたし
やまひとつ のぼり おえ
次は しずかな 道のりかしら
そんな 想像 飛び越えて
くるまは まっくらな トンネルへ
ながいぞ
ふかいぞ
この トンネル
じかんが どんどん すぎていく
トンネル ぬけたら もう 夕方
時間を見たら 6時前
そろそろ 降ろして欲しい 微妙なキモチ ◆
そんな きもちを なんのその
くるまは 深い谷へと おちていく
ずんずん ずんずん おちていく
泣きそうになって 困っていたら
ここが あなたの 目的地
ゆっくり バスから おろされた
太陽は すでに 山の むこう
わたしは、いそいで 歩き出す
谷の 下に ずっと 下に
沢山の 木々を 抜けて その先に
小さな 灯りが 灯ってた
川には シラクチの カズラたち
ふかい 手を広げて 渡ってる
一歩一歩 歩き出す
足の 間から 深い蒼
下から わたしを みたら どんな 顔 ?
びくびくしながら 乗りこえて
深い谷を 越えました
しばらく 景色と 触れあって
小走り ばたばた 帰路の途中
帰りの くるまは ないのよね ?? ;
こまって しまった こまった こまった +;
目の前に 大きな 山が ずぅんと いてる
まるで おおきな おすもうさん
すこし 歩いてみたものの
すぐに 現実 無理だと 気が ついた
どうやっても 目の前の あの 大きな 山越え
走って帰っても 3時間
今の 私は 4時間 いや 5時間?;
夕陽は 消えて 夕闇 広がりだした この場所で
どうしよう
親指 立てて くるまを とめる
誰か とまって くださいな
知らないクルマに 手をあげるのは
知らない人に 声を掛ける以上に ゆうき いる
笑顔 笑顔 だ 笑顔で 手を だす
一台 去って さみしい きもち
次の 一台 まだ 過ぎた
今日の 私は きっと 熊のエサ (´Д⊂
なんて 思っていたら 次のクルマが
とまってくれた
笑顔の おじさん 神様だ!!
どこまで 行くの? と やさしい言葉 ❤ฺ
ちょっと そのさきの 駅までです ;
ちょっと 山の向こう ・・・ まで です
そんな私を 乗っけてくれて
山の 向こうまで 走ってくれた
山を 越えて 眼下に 駅の 灯りが見えた時
空を 飛んでる 不思議な きもち *
おじさん なんだか たのしそう ♦
わたしも とっても たのしいです
そのまま くるまは 駅を 過ぎ
あれれ と おもった わたしは ふしぎがお (´・д・`)
次の次の次の駅まで 送ってあげよう !
不思議な 言葉に ありがとう と 不思議な時間
くらい 渓谷 明るい時間
外が 真っ暗だけど 帰ってこれた *
しばらくしたら くるまも とまり
明るい 駅へと 着きました 。
私は、深く 礼をして 大きく 手を 左右に振って
笑顔で 感謝を なげました
また どこかで あいましょう
楽しい話も ありがとう
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