私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の風に 千の風になって
あの大きな空を 吹き渡っています
秋には 光になって 畑にふりそそぐ
冬は ダイヤのように きらめく雪になる
朝は 鳥になって あなたを目覚めさせる
夜は 星になって あなたを見守る
私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 死んでなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を 吹き渡っています
千の風に
千の風になって
あの大きな空を 吹き渡っています
あの大きな空を 吹き渡っています
A Thousand Winds / 原詩
Do not stand at my grave and weep,
I am not there, I do not sleep.
I am a thousand winds that blow;
I am the diamond glints on snow.
I am the sunlight on ripened grain;
I am the gentle autumn’s rain.
When you awake in the morning hush,
I am the swift uplifting rush Of quiet birds encircling flight
I am the soft starshine at night
Do not stand at my grave and cry.
I am not there; I did not die
千の風になって の 誕生
新潟市で 弁護士をしている川上耕君の家には
奥さんの桂子さんと三人の子供たちがいて、
明るく幸せな家族生活を営んでいました。
ところがある日、桂子さんは ガンにかかり、
あっというまになくなってしまいました。
後に残された川上君と子供たち三人の
おどろきと悲しみは尋常ではありません。
桂子さんは、地域に足をつけた地道な
社会貢献活動を行う人でもありました。
たくさんの仲間たちが協力して追悼文集を出すことになりました。
「千の風になって-川上桂子さんに寄せて-」という文集です。
文集の中で、ある人が「千の風」の翻訳詩を紹介していました。
一読した人は 心底から感動し
<よし、これを歌にしてみよう。
そうすれば、川上君や子供たちや、
あとに残された多くの仲間たちの心を
ほんの少しくらいはいやすことができるのではなかろうか……>
と 思いました。
何ヶ月もかけ 原詩となる英語詩をさがし出しました。
それを翻訳して 私流の日本語訳詩を作りました。
それに曲をつけて歌唱したのが、この度の「千の風になって」という歌です。
私家版のCDを数枚だけプレスし、そのうちの一枚を川上君のところに送りました。
CDは桂子さんを偲ぶ会で披露されました。
集まった人々は一様に涙を禁じ得なかったそうです。
そして泣きながらこの歌を歌ってくれたのだそうです。
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