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泣ける２ちゃんねる |
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| ＊ たった一人の妹へ ＊ |
一昨日 妹が死んだ。
原因は居眠り運転の車にはねられての事だった。
年齢はまだ２３歳と若く
これから楽しい人生が待ってたはずなのに。
小さい頃両親が交通事故で亡くなり
兄弟離れ離れで暮らさなければ成らなかった。
生活能力の無い俺達にとって
それはごく当たり前の事だったと思う。
俺はその当時１７歳 妹は１２歳だった…。
俺は父親方の親戚に引き取られ、
妹は母親方の親戚に引き取られていった。
１２歳と幼かった妹にとっては
非常につらかったと思う。
俺は何とか我慢をして
生活していく事は出来たが、
妹が親戚をたらい回しにされているという話を
ふと耳に入れた。
いてもたってもいられず、
その親戚の家に電話をしたら
「もう他の家に預けた」
と言う。
俺はその親戚に
「何でちゃんと見てくれないのか？」
と問いただしたら
「大人には大人の事情がある！」
その一言でかたづけられてしまった。
そう言われた俺は、
ただただ悔しくて悔しくて泣いた。
自分の無力さを恨んだ。
そして俺が高校を出て
就職を機に一人暮らしを始める時に妹に
「俺のマンションに一緒に住まないか？」
と言ったら、
妹はすんなりと受け入れてくれた。
妹はやはり親戚の家では
あまり良くない扱いを受けていたそうで、
俺のこの話を聞いた時
「やっとこの生活から開放されるんだ」
と、嬉しくて泣いていたと言う。
それからの俺の生活は大変だった。
お金が無く公立高校にしか行かせてやれなかったが、
普通に高校生として生活させてやりたいと、
必死になって毎日毎日働いた。
やりたい事もせず、俺の事は置いといて
何よりも妹のために頑張って働いた。
妹が高校を卒業して就職が決まり、
その日は２人でささやかなお祝いをした。
あの小さかった妹が、
大きくなりこうして俺の前で笑っている。
俺は涙が出そうになった。
その時妹が、聞こえるかどうかの小さな声で
「ありがとう」
と言ってたと思う。
そしてある日妹が父の日だからと
ネクタイをプレゼントしてくれた。
俺は
「なんで父の日にプレゼントなんだよ」
と笑って聞いてみたら、
「両親が亡くなって 代わりに
ここまで育ててくれたお兄ちゃんがお父さん代わり」
なんだと。
ネクタイを締めて見せてくれとせがむ妹に
恥ずかしいからと必死に断った事を
今更遅いが悔やんでいる。
何故あの時妹に見せてやらなかったんだと。
妹が事故に遭ったと連絡を会社で聞いた時、
最初は何がなんだか理解できなかった。
病院に駆けつけた時には
既に息を引き取った後だった。
何で両親ならず
たった一人の妹までこうなるんだと、
俺は病室で妹の顔を見ながらそう思った。
俺の幸せなんかお前の後で十分なのに、
何でお前か先に逝くんだと…
葬式には俺の友人・妹の友人とその彼氏。
あと優しくしてくれ親戚の者だけで静かに行いました。
たらい回しにした親戚も来ていて
「残念な子を亡くしたね」
と言った時に俺は怒った！
「小さい頃に邪険に扱っておきながら
何を今更そんな言葉をかけるのか！」と
今思えば少し言い過ぎたかもしれないけど、
その時優しくしてくれれば
妹はもっとましな人生を送っていたかもしれないと思うと、
俺は悲しかった。
これからも兄弟仲良く暮らして行きたかったけど
妹はもう居ない。
妹の彼氏が結婚の挨拶に来たら追い返そうと思ってたけど、
それすらも出来ない。
俺はこれからの生活を精一杯生き、
そして幸せになることが
妹へのはなむけになると信じている。
妹へ
「いろいろ迷惑かけたけど、安心してください。
そちらに逝った時にはまた兄弟として仲良くしよう」
今度生まれ変わっても
またあの頃と同じ家族で出会いたいと俺は願う。
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